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虹

​診察室へようこそ

​「椅子からの立ち上がり」

2025年10月

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先月紹介した患者さんは、日中は椅子に座って過ごすようになられました。

ただ、椅子から立ち上がる時は、テーブルや、椅子の肘掛けをつかんで立ち上がろうとするため、立ち上がった時、重心が後ろに残ったままになるため、体重が足に乗らず不安定となります。重心が後ろにある状態で立ち上がると、立った姿勢も悪くなります。バランスをとるために上体を前に傾けるので、腰が引けた姿勢や、背中を丸めた姿勢で立つことになります。すると歩く姿勢も悪くなってしまいます。

立ち上がる前に、まず上体を前方に倒し体の重心を前に移動させて、それから立ち上がる方法を指導しました。

このような立ち上がりをすると立ち上がった時に体重が足の上にのり、安定します。

ゴリラやオランウータンなど、二足歩行をする動物はすべてこのような立ち上がり方をします。

一ヶ月近く経つと体重を前方へ移動しての立ち上がりがずいぶん上手になりました。

本人も、立ち上がりやすくなったとのことでした。

ただ、もともと右片麻痺があり、体重が、右足に乗りにくく、座っているときも右足が床から浮いてくる傾向があります。

右足に体重をしっかりかけるために、仰臥位でのブリッジを開始しました。右足の踵と親指に体重をかけることを意識して、練習をしていただいています。

​「踵を床につけて座ること」

2025年9月

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抗がん剤の治療で3週間ほど入院した患者さんがおられます。
入院前は外来通院をしておられ、脳動脈りゅう破裂の後遺症による、右片麻痺はありましたが、自分で歩いてトイレへ行ける状態でした。しかし退院後は、ほぼ寝たきりの状態となり自宅で車いすの生活となりました。

先日訪問診療をすると、食事の時間以外はほぼ1日中寝ているとのことでした。
座位を取っていただくと、後ろの背もたれへよりかかって両足の踵が床から浮いた状態で、仙骨座りとなっていました。
体幹の筋力をつけるために、両足の踵を床につけて背筋を伸ばして座るように指導しました。
仙骨座りになると、仙骨部に褥瘡ができてしまいます。また体幹の筋力が低下するため、座位を取ること自体がしんどくなり、起きていることができなくなってしまいます。
この姿勢で、どうしてもしんどくなった場合は、両手または、前腕を前のテーブルの上において体を支えていただいてもかまいません。
また、坐骨の褥瘡を予防するために、時々下肢を組んで坐骨を椅子から浮かすことも指導しました。

食後の30分は横になり休んでも良いことし、それ以外の時間は食卓のテーブルの前に座って生活をしていただいています。

2025.9

新型コロナウイルス感染症

2025年8月

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7月に入って以降、新型コロナウイルス感染症の患者さんが増えています。

ただ、現在のところ、入院患者数や重症者数の増加はみられません。

当クリニックの発熱外来では、一時中断していた、コロナ抗原検査を再開しました。

現在、新型コロナウイルス感染症は5類になっているため、発熱外来受診時に検査を希望される方のみを対象に、新型コロナ抗原検査を実施しております。

コロナの抗原検査で陽性となった場合は確実にコロナに感染していると判定できます。

反対に、コロナの抗原検査で陰性の場合は、絶対にコロナにかかっていないとは言い切れないので注意が必要です。コロナ抗原検査は、インフルエンザ抗原検査と同じで、感染早期には陽性とならないことがあるからです。

また、熱発がなく、軽い咳やのどの痛みの症状しかない場合も、新型コロナに感染している場合があります。

以上の事から、新型コロナ感染症をさけるためには、人混みに出るときはマスク着用をおすすめしています。

 

当院発熱外来の受診を希望される方は、お電話で時間の予約をしてください。

また、受診時にはマスクの着用をお願い致します。

2025.8

高齢者てんかんをご存じですか?(その1)

2025年6月

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高齢になって(65歳をすぎて)発症するてんかんを高齢者てんかんといいます。

大脳も長年使っていると、あちこち傷んできます。その脳の傷がもととなって神経細胞の異常な電気的活動が起こりてんかん発作が誘発されます。

高齢者てんかんでは、急に一点を見たままぼーっとしたり、急に動きが止まってしまうような症状がよくみられます。このとき、口をもぐもぐさせたり、手をもぞもぞしたりしている場合はてんかんの可能性が高くなります。

体の一部に痙攣が起こるとてんかんの特徴的な症状ですので、わかりやすいのですが、痙攣のみられないてんかん発作もあります。また意識障害も、伴う場合と、伴わない場合があります。

このように症状がわかりにくいので、脳血管疾患や認知症と間違われることも多くあるようです。 脳波でてんかん特有の異常波形を認めたら、診断が確定します。

てんかん発作を繰り返したり、てんかん重積発作が起こるとADL(日常生活動作)が低下し自宅での生活が難しくなることがあるのでしっかりと診断をつけることが大切です。

きちんと薬を飲むことで、70%以上の症例でてんかん発作をおこさなくなると言われています。  当クリニックでは、高齢者てんかんを疑ったら、てんかん専門医へ紹介しております。 来月は、私が経験した高齢者てんかんのお話を致します。 

2025.6

帯状疱疹ワクチンの定期接種が始まりました

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2025-5.2

2025年4月から原則65歳以上を対象に帯状疱疹ワクチンの定期接種が開始となりました。

水痘帯状疱疹ウイルスは、水痘罹患後に神経節に潜伏感染します。この水痘・帯状疱疹ウイルスが、加齢や基礎疾患で細胞性免疫の低下することにより再活性化して帯状疱疹として発症します。
帯状疱疹の合併症として帯状疱疹後神経痛が起こることがあり、長期にわたって痛みが持続します。

定期接種で使用される帯状疱疹ワクチンは、2種類あります。
一つは水痘の予防にも使用される生ワクチンです。
もう一つは不活化ワクチンである「シングリックス」です。
生ワクチンは1回接種となります。
「シングリックス」は2回接種で、通常1回目の接種から2ヶ月以上の間隔を開けて2回目を接種することになります。
ただし、2回目は1回目接種後遅くとも6ヶ月以内に接種をする必要があります。

本年度の接種対象者は本年度の4月から3月までに65,70,75,80,85,90,95歳になる人が対象となります。
また100歳以上の人は本年度中に接種していただくことになります。

ワクチン接種時に、生ワクチンかシングリックスのどちらかを選択.していただきます。
帯状疱疹の発症予防効果および帯状疱疹後神経痛発症の予防効果は、生ワクチンより「シングリックス」のほうが高く、また、シングリックスの方が長期に渡って予防効果が持続するようです。

2025.5.2
2025.4.7

アルツハイマー病の新しい治療(その3)

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2025-4.7

認知症の原因となる病気はアルツハイマー病以外にもいろいろあります。

レカネマブはアルツハイマー病以外の認知症には効きませんので、認知症を疑ったら、

認知症の原因がアルツハイマー病であることを確認する必要があります。

認知症専門医療機関では、認知症以外の疾患を除外するため、問診や神経心理検査を行います。

また同時にこの検査でMCI・早期認知症であるかどうかを診断します。

次に画像検査をおこない、MCI・認知症の原因を調べます。アルツハイマー病が疑われたら、脳脊髄液検査や

アミロイドPETをおこない、アミロイドβの蓄積があるかどうかの検査を行ないます。

アミロイドβの蓄積が認められて初めてアルツハイマー病の診断がつきます。

アルツハイマー病であっても、無症状の方や、中等度以上の患者さんにはレケンビの適応はありません。

レケンビの点滴注射は2週間毎におこないます。レケンビにより副作用が現れることがあり、副作用のチェックのため、

定期的なMRIの検査が必要になります。

レケンビ投与により、脳内アミロイドβの蓄積の減少が認めらます。

レカネマブ治療はこれまでの治療と比較してより重度のステージへの進行を遅らせます。

より早期にレカネマブ治療を開始すると、病態進行を遅らせる効果がより大きいようです。

物忘れが気になる方は、外来受診時にご相談ください。

2025.10
2025.3.5

アルツハイマー病の新しい治療(その2)

2025-3.5

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アルツハイマー病の新しい薬であるレカネマブは進行したアルツハイマー病には効きません。そのため、

アルツハイマー病の軽度認知障害(MCI)をできるだけ早く見つけて治療につなげていく必要があります。

日常生活でMCIに気づくヒントとなるのは

  • 何度も同じ事を尋ねることが多くなった

  • 捜し物が多くなった。

  • お薬の飲み忘れが多くなった。

  • 銀行口座の管理が難しくなった

また、仕事をしている場合は、

  • 何度も同じ事を尋ねることが多くなった

  • ​仕事のミスが増えた

  • ​銀行口座の管理が難しくなった

ただいずれの場合も、日常生活はきちんと出来ていて問題になることはないため、

何か変だなと思いながら、ご本人は認知症につながるとは考えていない場合がほとんどです。

外来では、MMSEや長谷川式の簡易検査をします。

​この検査で3単語遅延再生が出来ない場合は、アルツハイマー病によるMCIの可能性が高くなります。

​MCIを疑ったら当クリニックは、認知症疾患医療センターである弘済院病院物忘れ外来に精査をお願いしています。

アルツハイマー病の新しい治療(その1)

2025-2.1

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昨年からアルツハイマー病の新しい治療が始まっています。レカネマブの投与です。

これまでは、アリセプトやメマリーなどが処方されていました。

しかしこれは、認知症症状はある程度押さえますが、根本から治療する薬ではありませんでした。

一方レカネマブの投与は、アルツハイマー病の根本原因であるアミロイドβプロトフィブリルに結合して、

アミロイドβプラーク(アミロイド斑)を減少させ、根本治療にかかわってきます。

わかりやすくするためにインフルエンザに例えてみましょう。

アリセプトやメマリーなどの従来治療は、インフルエンザの感冒症状(鼻水、咳など)を抑える薬とおなじようなもので、

レカネマブ投与はインフルエンザウイルスを退治する抗インフルエンザ薬と同列に考えていただくといいかと思います。

アミロイドβは認知症の症状が発現する10から20年以上前から脳内に蓄積します。

一方、レカネマブは進行したアルツハイマー病には効きません。

したがって、アルツハイマー病の軽度認知障害(MCI)の時期から、レカネマブの投与を開始することが必要になります。

わたくしは、かかりつけの患者さんの軽度認知障害(MCI)を早期発見するよう努めていきたいと考えています。

当クリニックでは軽度認知障害を疑ったら、認知症疾患医療センターの物忘れ外来へ紹介しています。

これはがんを早期発見するためにがん検診を行い、がんを疑ったら専門医療機関へ紹介するのと同じと

考えていただくとわかりやすいと思います。

​​来月は軽度認知障害をいかにして見つけ出すかについてお話ししたいと思います。

2025-2.1
2025-1.15

ヒートショックに気をつけましょう

2025-1.15

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今年に入って、元気に通院をされている二人の男性から、昨年末にヒートショックになったという報告を受けました。

一人の方は、入浴後ふらふらになって立ち上がれなかったようす。

もう一人の方は、浴槽から上がった直後に意識を失って倒れ、救急車で病院へ搬送されました。

ヒートショックは冬場の入浴中の死亡事故の最も多い原因となっています。

暖かい部屋から寒い脱衣所へはいると、血管が縮んで血圧が上昇します。浴室内はさらに寒いことが多く、血管がさらに縮んでさらに血圧が上昇。熱いお湯につかることで、血管が拡張して血圧が低下します。

脱衣所や浴室で収縮期血圧が180から190まで上昇し、浴槽に入って90まで急に低下するケースがあるようです。

血圧低下により、失神発作をおこして、浴槽内での溺死事故につながっていきます。

特に高齢者は血圧の変動が起こりやすいので注意が必要です。

​対策としては

①脱衣所はストーブで暖めておく

②浴室内の暖房設備がない場合が多いので、シャワーのお湯を出して蒸気で暖めておく等の工夫をする。

③お湯の温度は41度以下、浴槽につかる時間は10分以内に。

④お湯につかっている間は体に水圧がかかっているので、急に立ち上がると血圧が低下しやすくなります。

 半身浴などもおすすめです。

⑤一人で入るときは、家の人に声をかけてから入り、入浴時間が長い場合には浴室へ見に来てもらう必要もあります。

⑥飲酒後の入浴は、血管が拡張して血圧が低下しやすいので、もってのほかです。

​今後も、いろいろな疾患に対して追加をしていきますので、よろしかったら、また覗いてください

院長

渡辺満喜江

住所

大阪府豊中市上新田3-4-17

電話番号

06-6835-7550

 車椅子でも利用できるトイレ 

アクセス

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桃山台駅より徒歩8分

竹見公園北向かい

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〒560-0085 大阪府豊中市上新田3-4-17
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